【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
そうこうしているうちに、車が止まる。目的地に着いたみたいだ。なんだか見覚えのある門構え。
黒いスーツの男性にケイトが何かを見せると、目の前の見上げるほどに大きなアイアンゲートがゆっくりと開いた。
外国風の庭園が広がり、その先には大きなお屋敷が見える。
「で、結局ここはどこなの?」
「俺のお世話になった人の家です。ちょっとしたパーティがあるんです」
「家、なの? それであのセキュリティ」
ちょっとやそっとの警備ではないように思う。
「あ、それは仕方ないよ。アメリカ大使公邸だから。ここ」
「ふ~ん。え? 何、タイシ? タイシってあの大使館にいる大使?」
わたしの間抜けな質問に、ケイトはケラケラと声を出して笑った。
「そうあの大使館にいる人。今は、目の前の建物にいるはずだけどね」
「な、え? どういう……え?」
慌てふためいてバタバタするわたしを見て、ケイトはまた笑い声をあげる。