【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
「まぁ、……そうですね」

困ったわたしは笑顔でごまかした。

「そんなことよりも、あなたのお着物とても素敵ね。わたし、向こうに戻る前に一枚買って帰りたいの。あとでよく見せてもらえないかしら?」

「はい、是非」

わたしが答えると、少し離れたテーブルのからも同じような声がかかった。

この会で着物を着ているのはわたしだけだったので、海外の方には新鮮に映ったようだ。

「わたしもお写真をお願いしようと思っていたの。本当に美しいわ。着物は芸術ね」

褒められているのはあくまで着物だ。それでもうれしい。

そこから会話が広がり、色々な話聞かせてもらった。

チラッとケイトと目が合うと、うれしそうに目を細めていた。
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