【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
「きゃー! ちょっと待って、ダメ――!」

夜のスケートリンクにわたしの叫び声が響く。

「あはは! すごいへっぴり腰」

わたしの両手をしっかり持ったケイトは、器用にバックで滑っている。

「絶対、絶対に手を離さないでね」

「え~どうしようかな、キスしてくれたら考えます」

「バカ!」

腹が立ったわたしは、ケイトの腕をバンバン叩いた。

しかし次の瞬間にバランスを崩して尻餅をつきそうになる。

「きゃあ!」

「危ないっ」

すんでのところで、彼が助けてくれた。

ぐいっと肩を抱かれて彼の顔が至近距離にあってドキドキしてしまう。
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