【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
ふわふわと温かいものに包まれて浮かんでいる。

気持ちよくて思わず頬を寄せると清潔な香りと心地良い肌触りに思わずうっとりとしてしまうほどだ。

あまりにも気持よくて、頬ずりをする。

「マジ、なんなの」「拷問かよ」とかケイトがぶつくさ言っている声が聞こえるけれど、それもすぐに遠ざかっていく。

心地良い感覚がわたしの心も体も満たしていく。わたしはそのまま気持ちよく深い眠りへと落ちていった。


夢を見た気がする。とっても気持がいい夢。

でも大体そういう夢に限って目覚めれば内容を忘れてしまう。

ほんの少し、心の中に幸せを置いていくせいで……ひどくがっかりしてしまう。

あ~あ、もう少しだけでも夢見ていたかったな。

大人になったら夢の時間なんてあっという間に過ぎてしまう。

寝返りを打ちあと五分だけベッドの中で幸せを感じていようと思ったそのとき……やっとわたしは気がついた。
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