【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
第四章 彼の正体
第四章 彼の正体

あれから一週間。わたしはケイトとの連絡を絶っていた。

あれだけひどいことを言ったのに、彼からの電話もメッセージもいつもと変わりなかった。

それが余計に彼への申し訳なさを感じてしまい、ますます自己嫌悪に陥りながら毎日を過ごしていた。

ランチを終えた昼休み、結婚相談所から見合いの連絡がメールで届いた。

今まで会ったひとよりもずっといい条件の人だ。

それなのに、まったく心が踊らない。これまでなら期待に胸をふくらませていたのに、空虚感にさいなまれてしまう。

ケイトがいちいち正論を言うから、気にしちゃうじゃない。

『自分の目で見て、自分の気持で感じて』

彼の言葉が頭の中でリフレインする。しかしわたしはそれに反抗するように、結婚相談所からの見合いの連絡にOKの返事をして日時の調整を頼んだ。

これでいい。間違ってない。

言い聞かせるかのごとく、わたしはメールを打った。
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