【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
どうして今まで自分のことを話してくれなかったのだろうか。
何度か尋ねることもあったが「何にもおもしろくないから」とか、適当な理由をつけていつもはぐらかされてきた。
わたしも話したくないことを無理矢理聞くのも違うような気がして、深くは追求しなかった。
だけど、こんな形で知りたくなかった。
どういう思いで、今までわたしとの時間を過ごしてきたの?
不安定に見えた彼を心配して、あれこれと世話を焼いたこともあった。
だけど彼は――北村圭人という男は、わたしなんかの心配なんてまったく必要のないような立派な人だったのだ。
もしかしたら、勘違いしているわたしを面白がっていたのかもしれない。
そんなことを考えて、目頭が熱くなったときスーツのポケットの中でスマートフォンが震えた。取り出し確認すると、ケイトからのメッセージ。
【おなかすいたから、ご飯に行こう】
これまではこの飾らない文面が彼の魅力のように感じていた。
のびのびとしているわたしの知っているケイトとマッチしていたから。
でも今はこの文面さえも、わざとなのではないかと思う。
わたしをからかうために、自分をそう装っているように見えてしまう。
次々と湧き上がってくる不信感と苛立ちにわたしは唇をかみしめながら、メッセージに返信をした。
【いいよ】
と、ただ一言だけ。
何度か尋ねることもあったが「何にもおもしろくないから」とか、適当な理由をつけていつもはぐらかされてきた。
わたしも話したくないことを無理矢理聞くのも違うような気がして、深くは追求しなかった。
だけど、こんな形で知りたくなかった。
どういう思いで、今までわたしとの時間を過ごしてきたの?
不安定に見えた彼を心配して、あれこれと世話を焼いたこともあった。
だけど彼は――北村圭人という男は、わたしなんかの心配なんてまったく必要のないような立派な人だったのだ。
もしかしたら、勘違いしているわたしを面白がっていたのかもしれない。
そんなことを考えて、目頭が熱くなったときスーツのポケットの中でスマートフォンが震えた。取り出し確認すると、ケイトからのメッセージ。
【おなかすいたから、ご飯に行こう】
これまではこの飾らない文面が彼の魅力のように感じていた。
のびのびとしているわたしの知っているケイトとマッチしていたから。
でも今はこの文面さえも、わざとなのではないかと思う。
わたしをからかうために、自分をそう装っているように見えてしまう。
次々と湧き上がってくる不信感と苛立ちにわたしは唇をかみしめながら、メッセージに返信をした。
【いいよ】
と、ただ一言だけ。