【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
「さぞ滑稽だったでしょう? わたしの出した結婚の条件なんて、ケイトにとってはバカみたいなことだったでしょう?
でも、それでもわたしにとっては大切なことなの。平穏で実家の親を安心させられるような、そんな結婚が――結婚になじまないケイトにはわからないわよね」
喰ってかかるわたしに、いつもなら笑って流すケイトも今回ばかりは違った。
「たしかに、芽衣子さんの理想とする結婚の良さは俺には分かりません。分かろうとも思わない」
「なっ……わたしだって、分かってもらおうと思わないわよ」
売り言葉に買い言葉。口からどんどん嫌な言葉が出てくる。
「そうだ、将来安泰なら別に俺でもかまいませんよね?
この間までは俺の稼ぎを心配していたみたいですけど、芽衣子さんひとりぐらい養えるお金ありますから、俺にすればいいじゃないですか。きっとご両親も喜びますよ」
投げやりな言葉に、心の奥で何かが割れる音が聞こえた。震えそうになる声を絞り出す。
でも、それでもわたしにとっては大切なことなの。平穏で実家の親を安心させられるような、そんな結婚が――結婚になじまないケイトにはわからないわよね」
喰ってかかるわたしに、いつもなら笑って流すケイトも今回ばかりは違った。
「たしかに、芽衣子さんの理想とする結婚の良さは俺には分かりません。分かろうとも思わない」
「なっ……わたしだって、分かってもらおうと思わないわよ」
売り言葉に買い言葉。口からどんどん嫌な言葉が出てくる。
「そうだ、将来安泰なら別に俺でもかまいませんよね?
この間までは俺の稼ぎを心配していたみたいですけど、芽衣子さんひとりぐらい養えるお金ありますから、俺にすればいいじゃないですか。きっとご両親も喜びますよ」
投げやりな言葉に、心の奥で何かが割れる音が聞こえた。震えそうになる声を絞り出す。