総長さんが甘やかしてくる③


まもなく高校を退学した俺は、家を出ることになったのだが、そんなときに近づいてきたのが――。


「好きに使ってくれていいよ。って言っても、ボロいし。だらしないオヤジつきでよかったら」


木良の幼なじみである、霞だった。


前々から仲間くしたいと言われていたものの、結局あやふやになっていた相手だ。


木良に、

「幻にピッタリの住処があるよ」と話を持ちかけられ向かった先がバイク屋の二階だった。


そこで新しい暮らしを一からスタートさせた。


「しかし君も擦れたね。“みんなのアイドル霞ちゃん”だったのに。今じゃ頭の軽そうなギャル。幼なじみとしては、複雑な気持ちかな」

「あたしがどうなろうと勝手でしょ、木良」
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