総長さんが甘やかしてくる③


すると、少女は

「ねえ」

警戒心を、幾らか、といたらしい。


「ほんとに、あなた。幻の友達なの?」


まっすぐに俺を見つめてくる。


「本当だ」


ベッドに、ゆっくり近づいていく。


「じゃあ。友人くんに、聞くけど」


彼女の小さな声に耳を傾けようと

また一歩、近づいたそのとき。


「さっきまで、このベッドで幻とあたしが愛し合っていたって言ったら。どーする?」

「……は?」

「あなたの知らない幻を。あたしは、たくさん知ってるよ」


腕を掴まれたと思った次の瞬間には、ベッドに引きずりこまれた。


なん、だよ。

…………この力。


「こんなところで、ご対面とはね。黒梦ナンバー2のシュウくん」
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