総長さんが甘やかしてくる③


覆いかぶさってくるシュウは


「後悔しないのか」


顔に似合わず、

そんなことを優しく問いかけてきた。


どこの少女漫画のヒーローかと思うくらい

見たことないくらい、ピュアで。


「しないよ? こっちから誘ったんだから。好きにしていーよ、あたしのこと」

「そうか」


だけど、結局、そんなシュウも

こうなるとただの男になることに


がっかりする気持ちも、あって


引きずり込んだのは、あたし。

だけど、落ちたのは、アンタ。


…………あっけないなあ。


そう感じながらも

一緒に堕ちてもらおうと――したのに。


「っ、いったあ……!?」


おでこに、衝撃が走った。


なに、これ。


(……デコピン?)


「流されてたまるかよ」
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