総長さんが甘やかしてくる③
ヨコシマな気持ち抜きで
気づけば隣にいてラクだったんだ。
かすみが好きになった男が
クズでもないと知れて嬉しかった。
なのに。
『全責任とる気でいます』
一人で苦しみと責任を背負うところなんて
正直、見ていられなかった。
……だから。
「木良さーん。いつ黒梦ぶっ潰すんですか」
頭の悪い連中を従え。
「もうちょっとで。全部終わらせる」
「全部?」
「うん」
死神は、死神らしく。
「大きな花火をあげようじゃないか」
「花火?」
「ああ」
ねえ、幻。
君のために最高のエンディングを用意してあげたよ。