総長さんが甘やかしてくる③
「傍観者。いや……司令塔?」
「どちらか。あるいは、両方かも」
「これはもう、これ以上考えても解決しねーな。幻のとこ行くか」
(……!!)
「さんせーい」
「俺たちの絆が見たいってなら。目の前で見せつけてやろうぜ」
「そうだね。ボクたちの愛もね♡」
「なにアピールだよ」
「おめかしして行こうかなー」
「アホか。そうと決めたらすぐにでるぞ」
ほんとに、今から幻さんに会いに行くの?
「さーて。お姫様はお留守番してる?」
「い、行きます!」
じっとしてなんていられない。
「いや。君はここにいた方が安全だ」
「あー、たしかに。幻の家ならともかく敵地に乗り込むような展開になったらユウちゃん連れて行くのは危ないね」
「わたしは黒梦の姫です」
愁さんと燐さんが顔を見合わせると、微笑んだ。
「俺から離れるなよ」
「ボクたちが守るね」