花咲き病の君が笑わない理由。
少しだけ驚いた顔をする君の目をじっと見つめて、堪えきれない感情を吐き出した。
「君をもっと知りたい」
「……それはできない、かな」
「どうして?」
寂しそうに呟いた君に、すぐ様問うけど君は下唇を噛み締めて何かを堪えるような仕草を見せた。
締め付けられていく心が、理性を保とうとしない。
このまま君を壊したら、君はどんな反応をする?
君の全部を俺のものに出来たら、綺麗だと思う全てを独り占めできるのに。
我慢できない、そう心の奥の自分が暴れだそうとしたその時。
しっとりとした花の感覚が手に広がっていった。