千日紅~永遠の愛~
「あれ?
怒ってる?」

「怒ってるに決まってるじゃん!
犯罪だからね」

「ごめんごめん。青獅に頼まれたからさ、断れなかったんだよ」と手を顔の前で合わせる。

「青獅がそんなに怖いの?」

「ああ、怒ったら誰も止められないね」
うんうんと八木君が頷く。

そんなに?



そういえば青獅と初めて会った、助けてくれた時もすごく怖かったし。
初対面の私なんかのために本気でケンカしないよね。

「そうなんだ
だったらしょうがないね…」

「だろ?」

「なんて言い訳ないでしょ!!」

「えー、許してよ。青獅だけだよ、教えたのは。
誰にも言わないから!!」

「だったら言うこと1つ聞いてよ?」
警察に言ってもいいけど、そんなに大事にしたくないし。

「聞く聞く!」

よし!
何かあったときのためにとっておこう。

「今度決めるから、覚えておいてねって
青獅に言っといて」

「りょうかい!」八木君のこの笑顔に皆、騙されてきたのかなーと思った。

「あ!紬ちゃんを連れてこいって青獅に言われたんだった!」

「はい?
私に何か用なの?」

「とにかくきて!」
私の手を引いて歩き出した。

意外と力強いな。

まぁ、青獅の親友だもんね。

なんか納得。
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