私と30センチの恋に落ちてください
私のクラスでは、男女ペアで踊るのは反対する人が多くて、部活でもみんな笑いながら話してた。



「うちなんかさ、ルイよ?」

「マジで?残念やね」



そんな会話をしてた仲のいい同級生が、部活の準備をしていた私に話しかけてきた。



「なつは誰と?」



海斗くんは幼稚園から一緒で、親同士もまあまあ知り合い。
モテる男子と、モテない男子の区別も分からない私に、そんなこと聞いても容赦なく本当のことをいうわけで。



「那須海斗くん」



正直に、真顔でそういった。



「ホントに?いいなー」



そういう子達の会話を聞きながら、再び準備を始める。





なんか体育祭って楽しいな。
そう思い始めた、中学1年生の9月。


< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop