祈り











お洒落もできない。
メイクもやめた。

私達は鳥かごの取り。
気に入らないと餌を貰えない。
ペット同然だった。
主人が気に入らなければ
私達は羽をむしられて売られる。

それが恐ろしかった。



だから私達は従った。
この鳥かごの主人に。

一歩でも出ようものなら
少しでも目立とうものなら
次の日に焼かれてしまう。

私達は手遊びの人形。
その人の心にはない。
けれどターゲットとなる人形。

操り人形のように
紐で固く縛りつけられている。

ああ、何と不幸な事だろう。
逃げないように羽を切られた私は
もともとあの主人だったのか。

何てことをしていたんだろう。
神様は許さないだろう。

もう分かった。
もう理解した!
それか教えてください!

だから、
だから!
だから!!!

私を、
かごの中の鳥を、
貴方の操り人形から開放してください!


ああ、暗い。
酷く狭いこのかごから
私達を出してください!!











< 34 / 50 >

この作品をシェア

pagetop