あなたに恋のお届けものです
とりあえず、一旦廊下に出て落ち着こう。
教室のドアを開けると…そこにはまた、松田君がいた。

「うわ、クソオンナ。」
「クソオンナじゃないし。俺様バカ。」

「そう言うところがクソオンナなんだって。」
コーイーツー!

「もう、そんなこと言うんだったら松田君なんて呼ばないや。」
「なんて呼ぶんだよ?」

うーん…。
「松田、かなぁ。」

松田君…は、黙って窓を見ながら言った。

「…勝利…でいいんじゃね?」
「えっ!」

よ、呼び捨て!付き合ってもない男子を呼び捨てで呼べないよー。

「いや、呼び捨ては…」
「勝利で決定な。」

勝手に決められてしまった…。
「じゃ、じゃあ私のことも真由子ってよんでよ。」
「はぁ!」
今度は松田…いや、勝利がためらう番だった。

「お互いさまだし。」
そうだ!私にはずい思いさせといて、あんたにさせないわけないでしょ!
「わ、わかった…。」

勝利の顔は、ちょっと赤かった。初めて出会ったあのときのように。
「あとさ。」
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