あなたに恋のお届けものです
「ピンポーン」 
恋愛ゲーム?
一人で家にいた私はインターホンの応答ボタンを押した。宅急便かな?

「はいっ。」
相手は若くて超美人な人だった。
「こんにちは。株式会社キューピッドです。藤川真由子様にお届けものです。」

株式会社キューピッド?宅急便じゃないの?
「株式会社…キューピッド?」

記憶を一生懸命にたどる私を無視するかのように女の人は段ボールを私に差し出した。

「藤川真由子様ですか?株式会社キューピッドから運命の恋のお届けものです!」


「はっ…はい。」

私はもはや黙って受けとるしかなかった。

女の人は私が荷物を受け取ったのをきちんと見届けるとトラックに乗って帰っていった。

…残ったのは…段ボールと私だけ。
「なんじゃこりゃ。」
返事はもちろんない…


とりあえず、あけてみよう!段ボールを開けると…

中からはゲーム機が出てきた。
あれ?あの女の人は運命の恋って言ってたけどな。
だって普通は宅急便が届けない?会社が直接届けに来るなんて…おかしいな。

まあ、注文したものがやっと届いたのだからいいか、と私は自分に言い聞かせた。
恋愛ゲーム=運命の恋ってことかもしれないし。


そう考えると、私はゲーム機を起動した。

ゲーム機に浮かび上がった文字は…
「学園ラブストーリー」

これこれ。ずっと楽しみにしてたやつ。

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