あなたに恋のお届けものです
だが、肝心の応援団が決まらない。
「いないんだったらくじ引きでいいですか?」

結局くじ引きで外れを引いた人が応援団をやることになった。
なりませんように…。

そんな願いをこめて引いたくじを見ると…「外れ」と書いていた。

…マジか。

これからは練習で忙しくなるし、第一この学校の体育祭は初めてだ。不安しかなかった。

「はい!外れを引いた人ー!」
「はーい…。」


「藤川さんねー。もう一人は?」

「…。」

そう黙って手を挙げたのは…。
「うそー!」
「それはこっちのセリフなんだけど」

勝利だった。

「それじゃあ、今日の放課後に応援団は集まってねー。」

はぁー。委員長の声なんて何にも頭に入らなかった。
「真由子。」

この声は…振り向くと、やっぱり勝利だった。

「最悪だー。」
「そんなに俺となりたくないのかよ」

「それもあるけど、準備で部活どころじゃないし。忙しいし、帰るの遅くなるし…。」 

「でも、楽しいんじゃね?アオハルだよ、アオハル。」
確かに…。体育祭といえばリア充が増える行事No.2だしな。(No.1は文化祭。)

これを機に勝利を好きになれるよう頑張るか…。
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