あなたに恋のお届けものです
私は悠里をキッと睨み付けた。

「取り乱してるのはよくわかったよ、でもさ。そんなことしてたって時間の無駄だと思うよ。」


「っ…!」

「私、こんなに取り乱してる悠里初めてみたよ。」
「俺は…」

悠里はうつむいて、それから顔をあげて私を見た。

「こんなのは、自分勝手ってわかってるけど、自分では思ってもないほどに有紗さんのことが大切だったんだって。
それを当たり前に感じて、好きにならなきゃなんて…俺、バカだ。」

私は微笑んだ。バカだなぁって言って、ドアを指差した。

「それは、有紗にいってあげなよ。」

「うん。」

悠里は、そう言うと一直線に駆けていった。

最後に、「ありがとう。」って言葉を残して。


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