一途で甘いキミの溺愛が止まらない。





ーーー「逃げるのは反則だよ、菜穂」



それから今日一日、なんとか怪しまれることもなく乗り切ることができた。



そして帰りも行きに降りたところと同じ場所で車に乗り、蓮くんと一緒に家に帰った。



まず家に帰って着替え、今は蓮くんの部屋にいる私たち。



「だ、だって……嘘なんてつけない、から…」



ソファに座るなり、今日の朝のことを言われた。
けど朝は逃げるしか方法がなかったのだ。



「菜穂が嘘つけないのは知ってるよ。
だから、逃げるなんてずるいね」



蓮くんは私を責めるような口調ではないため、怒ってはいない。



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