一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
彼と私の昔のこと
「あ、あの…蓮くん…!」
「どうしたの?」
「本当に私は行かない方がいいって言うか…その、マナーとか本当に全然知らないし…!」
暑い日々が続く夏休みに入ったある日のこと。
今、私たちは部屋にいる。
そして私は蓮くんを説得している最中だった。
「大丈夫、菜穂の存在があればなんでも許されるから。そもそも菜穂は礼儀なってるし、安心して?」
そんなこと言われても、安心できるはずがない。
「無理だよ…本当に…パーティだなんて、蓮くんの顔に泥塗っちゃう…」
そう。
実は今日の夜に、蓮くんのお父さんである社長さんが主催するパーティがあるのだ。