一途で甘いキミの溺愛が止まらない。
この気持ちの正体
「菜穂、おはよう。
今日から学校だよ」
夏休みが明け、今日から学校が始まる。
朝から蓮くんに起こされ、目を開けるのだけど……。
「……菜穂?どうしたの?」
「…う、ううん…なんでもない、おはよう…」
体がだるかった。
昨日までなんともなかったのに。
慌てて起き上がるといつものようにお姫様抱っこをされてしまう。
「あ、あの…」
「もうそろそろ習慣化してきたね」
蓮くんは嬉しそうに笑うけど、私が慣れることは一生ない気がする。
「このまま食べさせてあげることにも成功したら嬉しいんだけど」
「だ、ダメ…!」
食べさせてもらうだなんて、恥ずかしくて逆に食べることができない。
熱くなる私の顔を見て、蓮くんが嬉しそうに笑った。