売られた猫。


お風呂から上がってリビングの方に行くと、さっきはいなかった男も何人か加わっていた。


この人数相手は大変だなと思ってると、みんな立ち上がってぞろぞろと動き出した。


どうやら先にご飯を食べるらしい。


どこにいればわかんなくて突っ立っていると、こっちに来いとさっきの男に言われた。


一つ空いていた椅子に座る。


テーブルにはグラタンとかスープが所狭しと並んでいた。


いただきます、とみんなで言うと、一斉に男たちが食べ始める。


その早さをぼーっと見てると、さっきの男がお皿に盛ったグラタンをん、とくれた。


私も食べるのか。


ケーキを差し入れてくれるお客様はいたけど、ここまでは初めてだ。


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