センセイが好き―恋人は中学教師―
告白
そう
ただ、友達のままでいたかった。
「…そう…そっか」
「…ごめん…こんなこと、冬馬に話す話じゃないよね」
冬馬は、そう言ったあたしの頬にそっと手を触れ
ゆっくり首を振った。
「話してくれて、嬉しいよ」
「でも…」
「俺ね、初めてさわちゃんを見たとき、強がってるけど…絶対弱さを隠してる子だって思ったんだ」
「あ、あたし、弱くなんか…」
「弱いよ、さわちゃんは。
人の感情に対して人一倍敏感で、孤独を嫌う。
それでいて、他人が傷付くのを見ると、心を痛めずにはいられない。
さわちゃんは、弱くて、脆い」
…弱くて、脆い?
あたしは…弱い?
ずっとあたしを見つめる冬馬の目を見つめ返すと
再び涙が溢れてきた。
「……あたし…っ………
独りが怖い…!…独りになりたくない…。
…だからっ……郁人を失うのも怖いの!!」
結局
自分のためなの。
そう。
冬馬の言う通り
あたしは、こんなにも弱くて、脆いんだ。
.