センセイが好き―恋人は中学教師―

告白






そう


ただ、友達のままでいたかった。



「…そう…そっか」

「…ごめん…こんなこと、冬馬に話す話じゃないよね」



冬馬は、そう言ったあたしの頬にそっと手を触れ

ゆっくり首を振った。



「話してくれて、嬉しいよ」

「でも…」

「俺ね、初めてさわちゃんを見たとき、強がってるけど…絶対弱さを隠してる子だって思ったんだ」

「あ、あたし、弱くなんか…」

「弱いよ、さわちゃんは。
人の感情に対して人一倍敏感で、孤独を嫌う。
それでいて、他人が傷付くのを見ると、心を痛めずにはいられない。

さわちゃんは、弱くて、脆い」




…弱くて、脆い?








あたしは…弱い?












ずっとあたしを見つめる冬馬の目を見つめ返すと



再び涙が溢れてきた。









「……あたし…っ………


独りが怖い…!…独りになりたくない…。
…だからっ……郁人を失うのも怖いの!!」







結局


自分のためなの。










そう。




冬馬の言う通り

















あたしは、こんなにも弱くて、脆いんだ。





.
< 42 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop