センセイが好き―恋人は中学教師―
「冬馬ー、学校いかねぇの?」
親友の蓮に言われ、俺は吸っていた煙草の火を消した。
「学校怠い」
「チワワみたいな目して言うな。
変な気起こしたらどーすんだ」
「起こすな馬鹿、俺ぁ男だ」
中学生にとって学校なんて
檻にしかなんないしね?
行くだけ無駄だと思うのよ、俺は。
金髪に染め上げた髪を掻き上げ
俺は空を見上げた。
俺は今、青春真っ只中。
夢に溢れる中学三年。
受験?
あぁ、平気。
俺らんとこ、エスカレーター式だから。
「あ、俺バイトだ」
蓮は年偽って始めたというバイトにむかった。
俺は一人、公園のブランコに座り
ぼーっとした。
「あぁーーーっ!!」
耳をつんざくような声に驚いていると
犯罪級にスカートの短いギャルが歩いて来た。
「オイちびっ子ぉ!そこあたしの特等席だぞ!?」
ふわふわした茶髪に
腕にはじゃらじゃらアクセサリー。
耳にはどっかのファンキーな輩みたいにピアスだらけ。
大人びた顔立ちからは想像も着かない台詞。
明らかに変な奴だった。