センセイが好き―恋人は中学教師―
もう何度

郁人と肌を重ねただろう?


彼氏と別れてから、あたしは本当に変わった。


男の人に体を見られるなんて、死んでも無理な話だったのに…。


「ゴムは?」

「常備してます♪」


あたしは仰向けになった郁人の上に重なり、軽くキスをした。


「…紗羽…子…」


あたしの下で、息を途切らせながら、郁人はわたしの名を呼んだ。



「…ア…ッ」



ホントに

一瞬。



郁人は、あたしが好きなんじゃないかなって、思う。



わかんないけど


果て行く

一瞬に…愛を感じたり、する。



「第二ラウンド行っちゃう?」


郁人はニヤリと笑いながらあたしにキスをした。



「……元気だね」

「そりゃ、盛り時ですから」



郁人はあたしを抱え、ベッドに移動した。



ふわりと柔らかいベッドからは

郁人の匂いがした。



まだ明るい陽の光が瞼に当たって眩しかった。



あたしは郁人の首に手を回した。




「……」



早く

抱いて。




早く

ほんの一瞬の愛を、感じさせて。
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