センセイが好き―恋人は中学教師―
桜
「あんた…何でこんなトコいんの?」
「あんたって言わないでよー。
せっかく名前教えたのにー…。
…んっとねー…自分のしたいコトしてんの」
「は?」
ニコッ…と
無邪気に笑う桜。
「意味わかんねぇ」
「わかったらあたしじゃないし」
肌寒い風に吹かれて乱れた髪を直す桜。
その仕種のひとつひとつが、どこか儚かった。
「ん?どーした?冬馬」
「呼び捨て…」
「だってあたし君よりお姉さんだしっ」
「ぱんつ見えてる」
「うそっ!?」
その自称お姉さんは、だいぶ足開いて座ってんだもん。
ピンクのフリフリがついた白い布がしっかり見えた。
「白って…」
「そこ!笑うな!!」
おっかしーなぁ。
俺よりも年上なのに…
年上と話してる気がしない…。
「ねぇ冬馬」
「あ?」
「またここに来る?」
「んー…たぶん」
「…また…あたしに会ってくれる?」
「…ん……うん」
「…約束だよっ?」
「……うん…約束」
これがきっかけで
俺達は頻繁に会うようになった。