センセイが好き―恋人は中学教師―
雨の降る日が増え、世間では梅雨という季節が来る頃
俺は、桜と会うことが当たり前になっていた。
「あ…じゃあ、俺行くわ」
「今日も例のお姉さん?」
「…うん」
「毎日楽しそーだねぇ」
ニヤニヤ笑いで冷やかしてくる蓮を無視して
俺は公園に向かった。
「あっ」
公園に着くと、桜はブランコを漕いでいた。
…ガキかよ。
「とーぉまーぁっ!冬馬ー!
会いたかったぞー」
「昨日も会ったじゃん。
つかうっせぇよ。鼓膜破れる」
「冬馬の鼓膜はそんなにやわじゃないって信じてる」
「信じるな馬鹿」
「馬鹿って…酷い。
あたしの方がお姉さんなのにぃ」
こんな馬鹿みたいな会話をして
ただ何をするでもなく、公園にいることが俺達の日常だった。
けど
そんなある日。
「冬馬。冬馬ってさ…エッチしたことある?」