センセイが好き―恋人は中学教師―
「ずっと一緒にいてね?」
「…あぁ、ずっと一緒にいるよ」
「ほんと?約束だよ?」
『約束』…
そう言った桜は
泣いていた。
「…桜…!?」
「ごめ…っ…。…なんでも…ないよ…」
なんでもないわけがない。
いつも気丈で、笑顔を絶やさなかった桜が
泣いている。
「桜…」
「っ…あたし…冬馬のこと……大好きだからね?」
それだけ言うと、桜は口を閉ざした。
俺が話しかけても、ただ相槌を打つだけだった。
そして
避けることの出来ない別れは
突然やって来た。