センセイが好き―恋人は中学教師―
「……っ……郁人!!」
あたしは郁人を突き飛ばした。
「な、何…!?何でこんな…。
あんた彼女いるでしょ!?」
「許せねぇんだよ。達巳が。
それに…お前だって可哀想だ」
「ど…同情とか、慰めとか、いらないから!」
「違う!!」
視界が、九十度回転した。
郁人があたしを押し倒したんだ。
「…俺は……紗羽子が大切で…」
“大切”…
今のあたしにとって、それがどんなに嬉しい言葉だったか…。
あたしは、抵抗することなく、郁人の愛撫を受け入れた。
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