昨日のわたしにさよならを


「きっと今もこれからも、私たちは幸せにはなれないと思うんだよね」

「……うん」

「だから、別れよう」

私がそう笑って言うと、祐樹はそっと手を伸ばす。
けれど、その手は私を触れることはない。

「ごめん、茜。ほんとにごめん」

「うん、うん」

「ごめん」

「うん。……私は、ずっと祐樹が大好きなことに変わりはないよ」

祐樹は嬉しそうに、悲しそうに「ありがとう」と言った。

「ねえ、祐樹……一個だけお願い」

「ん?」

「……タバコ、吸わせて」


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