わたしの愛した知らないあなた 〜You don’t know me,but I know you〜
特に変わった感じもないそれを口にする。先ほどのとは中に入っているものが少し違いはしたが、特別な感じは特になかった。
でも、とても美味しかった。一花はもう一枚手に取る。
特に変わってはないけど、こっちの方が、好きだな。美味しい。
そう思いながら口に入れる。甘みが抑えてあるけど、中に入っているベリーやナッツがおいしい。好きな味だなあ……。
「あ……」
そのことに気づいた時、涙が溢れでた。
おいしいはずだ。これ、私の好きな味に作ってある。だから、私用、なんだ。
なんで?どうして?レシピでも出てきたの?
何を思って作ったの?
私のためのお菓子。
一花は泣きながらお菓子を口にし続ける。
せっかく、振り切ろうと思ったのに。今度こそ忘れようと思ったのに。
なのに、人を捕まえて、振り向かせて、揺さぶるようなことを平気でする。
相変わらず、自分勝手で、自己中で、わがままで、最低なヤツ。
本当に、本当に、嫌い。
大っ嫌い、なんだから。
泣いてうまく飲み込めない焼き菓子は、最後まで美味しかった。
でも、とても美味しかった。一花はもう一枚手に取る。
特に変わってはないけど、こっちの方が、好きだな。美味しい。
そう思いながら口に入れる。甘みが抑えてあるけど、中に入っているベリーやナッツがおいしい。好きな味だなあ……。
「あ……」
そのことに気づいた時、涙が溢れでた。
おいしいはずだ。これ、私の好きな味に作ってある。だから、私用、なんだ。
なんで?どうして?レシピでも出てきたの?
何を思って作ったの?
私のためのお菓子。
一花は泣きながらお菓子を口にし続ける。
せっかく、振り切ろうと思ったのに。今度こそ忘れようと思ったのに。
なのに、人を捕まえて、振り向かせて、揺さぶるようなことを平気でする。
相変わらず、自分勝手で、自己中で、わがままで、最低なヤツ。
本当に、本当に、嫌い。
大っ嫌い、なんだから。
泣いてうまく飲み込めない焼き菓子は、最後まで美味しかった。