わたしの愛した知らないあなた 〜You don’t know me,but I know you〜
⒉
夜、一花は灯りもつけないまま、ぼんやりと自室のベットの端に座り込んでいた。
あのまま帰ってきちゃったけど、本当に大丈夫だったかしら。明日も会社だし、必要ないなら居てもしょうがないしって思っちゃったけど。
榛瑠、ちゃんと寝てるかしら。無理して仕事とかしてないといいけど。
そんなことを考えていると、いきなり電話の音がして、一花はびくっとした。
画面を見ると榛瑠からで、慌てて出る。
「もしもし?どうしたの?熱上がった?今から行こうか?」
勢いこんで言う一花の耳に低い笑い声が届いた。
「大丈夫ですよ。良くはなってませんが、悪くもなってません」
「それならいいけど……。じゃあ、どうしたの?」
良く分からず尋ねながら、心配な気持ちを紛らわしたくなったというか、つい笑いながら言ってみる。
「もしかして、寂しくなった?」
「そうですね。寂しくなったかもしれません」
「え⁈」
言ってはみたが予想してなかった返答だった。
「本当に熱上がってない?大丈夫?熱測ったの?」
榛瑠は笑った。
「大丈夫ですって。ただちょっと眠れなかったので。迷惑でしたか?」
「全然、迷惑じゃないよ」
答えつつも、眠れなくて電話してくるなんてあまりにも彼らしくなくて、絶対に熱が上がっている、と一花は思った。
あのまま帰ってきちゃったけど、本当に大丈夫だったかしら。明日も会社だし、必要ないなら居てもしょうがないしって思っちゃったけど。
榛瑠、ちゃんと寝てるかしら。無理して仕事とかしてないといいけど。
そんなことを考えていると、いきなり電話の音がして、一花はびくっとした。
画面を見ると榛瑠からで、慌てて出る。
「もしもし?どうしたの?熱上がった?今から行こうか?」
勢いこんで言う一花の耳に低い笑い声が届いた。
「大丈夫ですよ。良くはなってませんが、悪くもなってません」
「それならいいけど……。じゃあ、どうしたの?」
良く分からず尋ねながら、心配な気持ちを紛らわしたくなったというか、つい笑いながら言ってみる。
「もしかして、寂しくなった?」
「そうですね。寂しくなったかもしれません」
「え⁈」
言ってはみたが予想してなかった返答だった。
「本当に熱上がってない?大丈夫?熱測ったの?」
榛瑠は笑った。
「大丈夫ですって。ただちょっと眠れなかったので。迷惑でしたか?」
「全然、迷惑じゃないよ」
答えつつも、眠れなくて電話してくるなんてあまりにも彼らしくなくて、絶対に熱が上がっている、と一花は思った。