好き。好き。大好き

「心愛から聞いたんだ。心菜が家を出たって。
でも、県外のこの場所だってことしか教えてもらえなくて、
柄にもなく焦って、でも、俺も部活もあるし
土日とかも部活が終わってから、お前を探すしかなくて」

部活・・・か

「やっと、探し出せたのは、昨日」

昨日・・・?
確かに、買い物に行ったとき
変な視線は感じた。でも、あれが祐介だったの・・・?

「違くて。いつだか、一緒に居た人、キレイな人だったね?
お似合いだったよ?あたしとなんて別れて
あの人と付き合ったら?」

「ふざけんな!」

!?

「お似合い?冗談じゃねぇ
別れて?俺はお前と別れるつもりはないし、別れる気もない。」

・・・・っ

「俺の所に戻ってきて。じゃないと安心できない」

何言って・・・

「気づいてないとでも思った?左手の薬指にはまってるはずの
指輪がないことも逃げられないように繋いであったはずの
ネックレスがないことも」

気づいたの?
この短時間で・・・
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