好き。好き。大好き
産婦人科の中は当り前のように女の人ばかりで
そこに祐介がいるのが不自然なくらい
「月島さーん。月島心菜さーん」
「あ、あたしだ」
ゆっくりと椅子から立ち上がったあたしを
支えながらいてくれる祐介。
「大丈夫か?」
「うん。大丈夫」
祐介と2人で、診察室に入る。
優しい女医さんで相談に乗ってもらうこともしばしば
「祐介?」
「母さん」
「え?」
確かに、挨拶に行ったときに、お母様の姿はなかった。
なかったけど、まさか、この女医さんが、お義母様だったの?
「あら。月島。なんて、見たことあるなーとは思ってはいたけど
祐介の彼女?」
「いいや。婚約者。後でしっかり紹介したいんだ。」
「そう。分かったわ」
お義母さんは、そう言って、近くにいた看護婦さんに
早いお昼休憩と言っていた。
「じゃ、先に診察ね?
そこに横になってくれる?」