好き。好き。大好き

レストランを出て、歩いてたあたしは
今どこにいるのかさえも分からなくて
ただ、ただ、真っ直ぐに歩いているしかなかった

「心菜」

え?

「祐介」

車で、追いかけてきてくれた祐介。
後部座席にはお義母さんも乗っていて

「ごめんなさい」

「謝らないのよ。謝るのは、本当ならあの人なんだから」

「で、でもっ」
「心菜は、何も悪くない。家族を顧みなくなった、親父が全部悪い。」

・・・っ

「買い物行く前に、心菜は、なんか食わねぇとな」

え?
「そうよ?ちゃんと食べなくちゃ」

さっき、全然食べてないの見ていてくれたの・・・?
「俺が、見逃すとでも思った?」
「思ってないです」
はい

「よろしい」
近くに会った、チェーン店だけど、和食のお店に泊まってくれた祐介

「行くぞ?」

「食べきれなかったら、残してもいい?」
「当り前」

「ありがとう」

3人で入って、前にはお義母さん、
隣には祐介がいる中、1人だけ食べているのは・・・
って思ったら、祐介は、祐介で頼んでてびっくりしちゃった

「いいんだよ」

待つこと数分

お義母さんと、あたしはスマホで
赤ちゃんの洋服を見ていた

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