きみと手を繋いで眠りたい
*幼なじみとキス*
「そういえばさ、この前また友紀くん告白されたらしいよ。まあ、いつものように断ったみたいだけど」
愛美が私同様にらっこにハマり画像を検索しながら言ってきた。
正直、友紀は悔しいぐらいモテる。
小学校の高学年になった頃から周りがざわざわとしはじめて、中学生になると、毎年食べきれないほどのバレンタインチョコを貰い、今もそのモテ期は続いてる。
「なんで友紀くん、彼女作らないんだろうね」
「さあ」
「告白した子が好きな人いるの?って聞いたらいるよって言ってたらしいよ」
「ふーん」
「奈子のことじゃない?」
「……へ?」
つい、間抜けな声が出てしまった。
「ないよ。ないないないない」
「分かんないでしょ?」
分かるよ。だって私たちは家族だもん。
それに友紀がいいと言う女優はみんなスタイルよくて色気ムンムンで。私に『胸はどこに置いてきたんだよ』とか失礼なこと言うヤツだよ。
私のことが好きなんて地球がひっくり返ってもない。絶対に。
だけど、愛美はしつこく引き下がらなくて、「だったら直接聞いてくるよ!」と言ってしまったものだから喧嘩してることも忘れて、私は夜に友紀の家に行った。