恋愛相手はアスリート。。。


「そちらの方は?
木山くんの大切な人?」


ファンとしたら わたしの存在は
そりゃ 気になるよね。


「田舎から出てきた妹」


「妹ちゃんなの?
うんうん よく似てるわ」


似てないし
どこをどー見て似てると思ってんのか。


「そう?妹と似てる?」


「いいわね こんな大スターが
お兄さんだなんて
あなた 自慢できるでしょ」


なんて答えよう・・・
私が実際妹だったなら
どう思うか。。。


「そーでもないですよ」
当たり障りのない答え。


そしてそのおばちゃまは
木山さんの手を取り
「ここへ来てよかったわ
携帯が壊れた時には最悪!って
思ったけど 今は壊れてくれて
ありがと!!って感じよ
来年も活躍してね
応援してるから」と熱い熱い言葉を
木山さんに言ってお店を
出て行ったのだった。


店内はそのあと
シーンと静まり返り
「ふふふ」
「ははは」
と 笑いがあふれていた。


「さ!じゃあ
オレ達も帰ろうか」


「えっ?お金」


「帰るぞ
それとも今夜はここでお世話になるのか」


「いや 帰る!
では 失礼します」


用が終わったらさっさと
お店を出る木山さんを追うように
私もお店を出た。


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