【続】アーモンド~キミとの未来~

「あ、お姉ちゃん、今日私遅くなるね」

「バイト?」

「うん。新人の子が入ってきてるからまだまだ教えなきゃならなくて」

「大変ねぇ」

あらあら、と苦笑する
千咲はNOAHで未だにバイトをしている

辞めるタイミングはいつでもあった
だけど辞めるタイミングがないわけじゃなくて大学の学費は高校の時より掛かるのだ

咲良も前より忙しくなり今じゃリリアルで企画を考えたり新人育成に手を焼いている

「でも琢磨さんのお菓子好きなのよね」

「分かるわ。ってこんな話するのもいいけど遅刻しないようにね」

「はーい」

しばらくして朝食が終わりせっせと準備をする
高校時代より忙しいがそれでも充実した毎日を送っている

デザイナーを目指して日々勉強をしている

「じゃあ行ってくるね」

「行ってらっしゃい」

時間になり家から出て駅の方へ向かう
桜ヶ丘大学までは近いと言っても一駅降りなければならない

「あ」

いつもの通学路を行くと創汰が待っていた
小さい時からほとんど変わらない幼なじみの姿だ

綺麗な金髪はあの頃と変わらないが身長は少しだけ伸びている
ピアスもそのままだ

千咲に気付くとケータイをしまう

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