眠り姫
看「巫さん、起きて下さい!」

ん?誰?先生?

看「巫さん!」

看護師さんじゃん。何で此処に?
あっそっか、新人さん間違えたんだ。
だって此処は先生以外立ち入り禁止だもん。

「はい」

この人、色々と煩そうですね。

看「血圧と体温測りましょう」

「多分、病室間違えているかと」

看「いえ、合ってると思います」

面倒くさいな。

「あの、先生呼んで頂けますか?」

看「先生は、忙しいので無理です」

どーすれば良いんだよ。

看「痛くないので大丈夫ですよ」

違うんだって。

仕方ないナースコール押しちゃえ。

看「どうなさいましたか?」

部屋看「間違えて押したようなので大丈夫です。ちょっと暴れるから応援2人程下さい」

は?何で今日は新人しかいないの!

応援看「応援、入ります」

これじゃあ逃げられないじゃん。

「だから、病室間違ってる!」

応援看「いえ、此処ら辺を任されているので合ってます」

よし、隙を見て逃げよう。

今だ!

看「止まって下さい!」

尚も追ってくる看護師。

誰でも良いから医者いないの?

彼処にいる!

研究医「廊下は歩きなさい!」

「助けて下さい!というより助けて!」

看「早峰、研究医院長申し訳ありません」

研究医「どうしたんだい?一体」

看「暴れちゃって、応援に来たんですが看護師が怖かったみたいで…」

研究医「そうか、痛いことはしないから大丈夫」

研究医院長まだ私が誰だか気づいてない。

「このまま、研究材料取り逃がしても良いなら良いけど…」

研究医「誰のことだ!?」

「いるでしょ2年間も見て来た人が」

研究医「もしかして、綾ちゃん!?」

そう言いながら左手のタグを見る

タグには名前、性別、生年月日と病名が書かれてる。

「今更ですか?」

研究医「看護師、何故こんなことになった?」

看「朝、起こしてあげて、血圧と体温測ろうとしたら暴れて…」

研究医「起こした?」

看「はい…」
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