最愛宣言~クールな社長はウブな秘書を愛しすぎている~

 予期していなかったお褒めの言葉の数々に、なんだか戸惑う。社長も少し照れたのか、首筋をこすりながらジャケットを取り上げた。

「今日は外で食べてくる。君もばたばたして疲れただろう、ちょっと長めに休憩してきていいぞ」

 そう言って足早に部屋を出ていった。
 
 一人取り残された私は、思わずその場にしゃがみ込む。

 なんのよ、もう……。

 あんなこと言われたら、舞い上がるに決まってる。
 認めてもらえていること、頼りにされていること。
 あんな風に不意打ちで伝えられたら、冷静に受け止められるわけないじゃないか。

 やばい、嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい。

 思わず手足をばたばたさせたくなって、抑え込むためにぎゅっと膝を抱き込んだ。きっと興奮で、顔中真っ赤に違いない。

 私、あの人のためだったら、過労死寸前まで働いてもいい。いやむしろ、限界超えるまで働いて、ぶっ倒れるくらいがいい。

 もっともっと、頑張らなくちゃ。これまでの人生で一番、仕事への情熱が燃え上がった瞬間だった。
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