"あやまち"からはじめませんか?



「ちょっと、宇佐美くん!」


私の身体を支えたのは、生徒会にあるソファーだった。


私を押し倒し、どさりと上からおおい被さってくる宇佐美くん。


「あなたが本当の気持ちを口にするまで俺はやめません」

「何言って……」


「まずはここ」


宇佐美くんはそう言いながら、私のおでこにキスを落とした。


「それからここ……」



そして頬に。


ちゅっとリップ音を立てながら、宇佐美くんはキスを落としていく。


「次はここですね」


その唇は首すじへと移動した。



「んっ……」

「次、どこに来ると思います?」


耳元でささやく彼の声は甘い。


「お願いだから、やめて」

「じゃあちゃんと言って」


必死に言った言葉は無視され、ついに彼は私の唇にキスをした。


「んっ……ぅ」



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