"あやまち"からはじめませんか?
「学校生活の片手間でやってる宇佐美くんとは違う」
強い口調で宇佐美くんに伝える。
すると宇佐美くんは平然と言った。
「……そうですね。
俺にとっては生徒会なんて、あなたがいなければみじんも興味がない」
「なっ」
宇佐美くんの言葉に私はかたまる。
「なに言ってるの……」
すると1歩、私と距離を詰めてきた。
「生徒会なんて、俺にとっては単なるきっかけに過ぎない」
また1歩。
距離が近くなると、彼は言った。
「優秀な副会長?そんな座はいらないんですよ」
まっすぐな瞳。
目をそらせない。
「俺が欲しいのはあなただけです」