"あやまち"からはじめませんか?
ご飯を食べ終わるといつも勉強をする。
ひとりでいることを忘れるために、勉強をすることでさみしさをまぎらわせた。
でも、やっぱり
この広い家にひとりはさみしかった。
さみしさを拭えないまま、眠りについて学校に行って。
私が寝た頃帰って来た両親はすでに家をでている。
学校でも、もともと内気なこともあってか、友達と話すことが出来ず、中学に入る頃にはクラスの子たちにのけものにされるようになった。
『打ち上げ?いやいや、あんな真面目ちゃん誘っても勉強しだしちゃうでしょ?』
『アハハ、確かに~』
さみしさを埋める勉強はいつの間にか、私が壁を作るきっかけになっていて、誰も側に来てくれることは無かった。
それから、さらに自信をなくして……。
そのうちに自分の居場所はどこにもないんじゃないかと思うようになっていた。