"あやまち"からはじめませんか?




「そのレベルの抵抗じゃ、してないのと同じです」

「やぁ……」


宇佐美くんの手が、私の肌に触れている。

そのことを意識しただけで頭はパンクしそうなのに

彼の行動は止まらない。


「ひっ、」


ぐいっと私の太ももを軽く持ち上げると、あろうことか、内太ももにキスを落とした。


「ん、ぅ……」


ゾクゾクと、はい上がる気持ちに震える。

ちゅっ、とリップ音がしたかと思えば、彼は上目遣いで私を見ていた。


「アト付けたんで。これでもうみんなには見せられませんね」


限界だ。


「もう、やめて……」


私が力なく言うと宇佐美くんはぱっと手を放した。


「これで分かったでしょう?」


ここまでするなんてヒドイ……。


私はうつむいた。


分かってる。

自分が似合っていないことくらい。

お店に出てはいけないくらいだって、分かってはいたけど、こんなことされたら誰だって傷つくに決まってる。



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