"あやまち"からはじめませんか?



それから生徒会喫茶は考えるひまもないくらい大繁盛した。


「次、2番テーブルに接客ついて」

「了解です」

「その次、8番テーブルにドリンクを」


まさかここまで混むなんて想像以上だ。

途中飲み物が無くなりそうになってしまい、近くのスーパに買い出しに何人かが向かった。

しかしお客さんはとぎれることはなく、しばらく休みなく働いていると……。


「お~ここかよ、メイドさんが相手してくれるつー店は」

「へぇ想像よりちまっこいな」


明らかに柄の悪い男たち3人が中に入ってきた。

明るい茶髪にじゃらじゃらと付けられたピアス。

案内される前から開いている席にドカっと座り始めた。

みんなチラチラと彼らを見ている。


「え~あそこの席の接客怖いですよ……」

2年生の後輩が小さくつぶやく。


「私が行くから大丈夫。この飲み物だけ4番のテーブルにお願い」


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