"あやまち"からはじめませんか?



「なぐって来たから正当防衛。文句言うなよ?」



そして最後の3人目。

私の足を触って来た男に強めのパンチを入れると、男たちはたおれて動けなくなった。


すごい……。

いつも思うけど……どうして宇佐美くんってこんなに強いんだろう。


「見かけだけでしたね」


パンパンと手をはらいながら余裕の表情。


3人がかりで来た男たちをこうも簡単にたおしてしまうなんて……。


「何かされてないですか?」

「うん……大丈夫」

「じゃあここは先生たちに任せて戻りましょうか」


また宇佐美くんに助けられちゃったな……。


彼は後から来た先生に事情を説明すると、私を連れて生徒会室喫茶に戻った。


まだ心臓がバクバクしてる。


今回はちょっと怖いって思っちゃったかも。


ガラガラと扉をあけると。


「宇佐美先輩、すみませんでした……」

「ご、ごめんなさい……会長」


一緒に接客していた1年生の男子たちが必死に謝っている。


「どうかしたの?」



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