"あやまち"からはじめませんか?
友達もできなくて、
学校ではイジメにもあって、生きる希望をみいだせない中。
担任の先生が生徒会長になってみたらどうだと提案してくれた。
最初は私なんかに出来るわけないと思った。
でも、実際にやり始めたら目的が出来て
生き生き過ごせるようになった。
生徒会長になったおかげで自分に自信がついたんだ。
『生徒会長に聞いて欲しいはなしがあるんです……』
周りから初めて、自分の存在を認められるようになった。
生徒会長でいることは私の生きる希望だ。
「やる、しかないんだ……」
自分に言い聞かせる。
じゃなきゃ、また。
『超根暗じゃん、クラスの雰囲気悪くなるからどっか行けよ』
あの生活に戻ってしまう。
暗くて怖い。
ひとりぼっちの世界。
そんなの、嫌だ。
大丈夫。
彼は私とは違う。
彼はどこでだって生きていけるタイプの人間だから。
スマホを生徒会室にあるプリンターに繋ぐ。
震える手で印刷する写真を選択した。
ごめん、宇佐美くん。