"あやまち"からはじめませんか?
2年生の彼が文化祭をまわれず終わってしまうのは悲しいよね。
そういうことなら……。
「えっとじゃあお言葉に甘えて……」
みんなにごめんね、と伝えると周りは笑顔で送りだしてくれた。
文化祭終わるまでの1時間だけだけど……見て回れるのは嬉しいかも。
制服に着替えて、宇佐美くんと合流すると彼は私にたずねる。
「どこか行きたいところはありますか?」
「えっと……ワッフルを食べに」
「へぇ?」
働いている間、お昼にと焼きそばやたこ焼きを買ってきてくれる人はいたけれど
甘いものは無かったから……。
「結衣さん甘党なんですね」
「わ、悪い?」
「全然」
ニッコリ笑う宇佐美くん。
「行きましょう」
宇佐美くんは嬉しそうな顔をして歩き出した。
すると2年生がやっているワッフル屋さんについた。
「宇佐美~お前がいないから女子がやる気出さなくてよ~」